【本紹介005】 お金は寝かせて増やしなさい - 水瀬ケンイチ著
本書は、悪く言えば筆者の自慢話のようであるが、投資信託をする上で押さえておくべきポイントを知ることができる。
もちろん、筆者はインデックス投資派で、タイトルにもあるように寝かせ続ける手法を採用した立場で書いているが、なるほどと思わせるところが大いにある。
何点か覚えているところを挙げると、
- 長期的視野に立てば損しない
- 投資信託は大きくINDEX投資(寝かせておくだけ)とアクティブ投資(たくさん売り買いして市場の成長以上の利益を求める)に分けられるが、プロが運用しているにもかかわらずアクティブ投資でも市場の成長率に勝てるのは2-3割
- これは手数料の大きさによる。また、ベストなタイミングで売り買いできるわけない。
- にも関わらず、証券会社はアクティブタイプを進める。それは手数料が多くとれるから。
この本を読み、私も資金をINDEX投資に入れよう、と思った次第である。
ただ、非常に難しいのは、答えが出るのが何年も先だということ…。リーマンショックのようにガクっと下がった時に耐えられるか?というのが非常に肝。筆者は耐え続け、現在は上がっているからこのような本を書いているわけであるが。
そういう場面で耐えきれなくならないためにもある程度の分散投資が必要、ということであるのだが。
本書で良かった、と思うのは寝かせ続けるINDEX投資でも出口戦略が書かれていたこと。あまり特別なことが書いてあったようには思わなかったが、人生で資産をどう増やし、どう切り崩していくかを考えるヒントにはなるのでは無いだろうか。ぜひ皆さんも読んで考えてみて欲しい点である。