【本紹介006】 空飛ぶタイヤ - 池井戸潤著
ざっくりとまとめると、大企業の不正よって濡れ衣を着せられた町の運送屋が正義感を絶やすことなく立ち向かう、というストーリーである。
将来、中小企業を買収して経営者になりたいと思っている私としては、本筋に加え中小企業が置かれる厳しい環境も非常に引っかかる点ではあった。
が、本筋に話を戻すと世の中正義であれば勝つわけではない、ということを思い知らされる。本著の場合は正義が勝ったが、一般社会においては正義ではなく政治力があったため勝者のポジションを得ることが多いのではないだろうか。
最近読んだ記事に、自民党の石破氏は、いくら安倍氏よりも正しいことを言っていても総理にはおそらくなれない、と。
私もどちらかというと正論を貫き、周りからは面倒なヤツだと思われるタイプだと思っているが、政治力やバランス感覚を磨くだけで勝ち上がっていく人間にはなりたくない。もちろん羨ましいと思うときはあるのは事実なのだけど。
今更私がオススメすることもないだろうけど、正義が勝つ熱いストーリーが好きな人、正義を振りかざして敗者になり世の中に失望している人、などが読むと特に良いかと思いますのでぜひ。
PS
投稿後に気づいたんですが、今映画公開中のようで。
日本にいたら絶対に観に行ったと思うのですが…。